目的を持ったパラモーターのフライト
10回目くらいまでのフライトは、とにかく無難なテイクオフとランディングが主な目的でした。それだけでも荷に余るほどの重みが心に圧し掛かるのです。しかし、ここ数回、特にコロナ禍が原因で久し振りのフライトについて、その貴重な時間をできるだけ楽しみ、後悔のないものにしたいという想いが強くなってきました。
そこで、フライトに何らかの意味を見出すために、目標というか具体的な目的を定めることにしたのです。それが、以下の10点でした。
①低空での大気の状態を感じる
②できる限り道路やあぜ道、水路などの直線物にそって飛ぶ
③住宅地や社、墓地などの上空を避ける
④向かい風と追い風、さらにクロスウインドのコントロールとスピードを感じる
⑤体重移動による右旋回の効果を感じる
⑥ブレーキコードの最小限の利用
⑦着陸地点をフライバイすることによる風向、風速の視認
⑧ファイナルアプローチへのスムースな誘導
⑨ファイナルアプローチ中の安定したグライドパスの確保
⑩尻もちをついたり、両手両膝を前につく(土下座着陸)ランディングの回避
「そんなこと最初のフライトから分かっていることだろ!」と先輩フライヤーたちからお叱りを受けそうですが、正直なところ、飛び出した後は無事に着陸、それも土下座ランディングや尻餅ランディングにならないようにということしか頭になかったように感じています。もちろん安全面には十二分に気を付けてきたつもりです。
正直なところ、離陸前に考えていたのは、①~⑤と⑩、特に⑩のランディングです。過去11回のうち、まともに両足でしっかりと立てたランディングは2回くらいしかなかったので、たかが20分弱のフライトにしてはたくさんの目的を定めたものです。正直なところ、離陸前に考えていたのは、①~⑤と⑩、特に⑩のランディングです。過去11回のうち、まともに両足でしっかりと立てたランディングは2回くらいしかなかったからです。
何故か、今回のランディングは両足で立てたのです。これが最高の達成感を与えてくれました。それに加えて、以下の2点は予期しない喜びでした。それは、
●初めてヘルメットにつけたGoPro7 Silverが自分の飛んでる影をしっかりと撮影していたこと。
●追い風では、4車線の道路354の車とほぼ同じスピードで飛べたこと。
速い、速いとよく言われる自分のグライダーを実感できたのは初めてでした。それも立ち上げを容易にし、ランディングのスピードを遅くするためにトリムを5分の4くらいまで引き下げてのフライトでした。もしフライト中にトリムを開放していたら、どれだけ速かったか想像するだけで嬉しくなります。ただスピードを極めるというフライヤーではありませんが…。
パラモーターに興味がある人は、初練習から単独フライトまでいろいろな体験情報のアップロードをご覧ください。教習のためではなく、あくまでも初心者パイロットとしてのハラハラドキドキの体験をシェアしています。
https://paramotorfan.com/
Happy Landing!
Visit https://paramotorfan.com/ to learn more about what I’m doing. Sorry, it’s all in Japanese though.
小林 明
Akira Kobayashi
About the Author
1953年、広島県比婆郡(現庄原市)に生まれました。趣味は、映画鑑賞、パラモーター、セスナの操縦(免許はシンガポール大使館在勤中に取得)、スキー、居合道(全日本居合道連盟五段)等です。本職は明治大学で留学や国際教育について教えています。多様な海外留学・活動プログラムを企画実施したり、学生にアドバイスすることも大切なことです。